はじめに
日頃からサッカーを追いかけている人なら、早川史哉選手の事を知っているだろう。
一般の方には馴染みがないかもしれないが、白血病から復帰したサッカー選手といえば聞いたことがあるかもしれない。
初めて名前を聞くという人でも、この人の物語には耳を傾ける価値があると思う。
タイトル:「そして歩き出す」
著者:早川史哉
カテゴリー:ノンフィクション
発売日:2019/10/26
どんな本なのか
白血病と診断されたJリーガーの闘病と復帰の物語である。
こんな方にオススメ
・読み応えがあるサッカーノンフィクションを探している人に。
・ケガや病に苦しむアスリートやその周囲の方に。
・新潟ファンなら外せないだろう。
オススメとマトリクス
おすすめチャート解説

・シンプルに読書として満足感を得られる。
・ひとりの選手の苦悩と復活の物語である。
・サッカー好きでない人にオススメできる。
読者層マトリクス解説

・あらゆる年代で読み応えがあると思う。
・ある程度サッカー好きなら知っている選手かもしれないが、内容はコアファンでなくとも十分満足できるだろう。
感想など
アルビレックス新潟の早川史哉選手が白血病を公表したのが2016年のこと。
もうそんなに経ってしまったのか。
当時はものすごく驚きがあったのだが、同時に本人の意思がある限りクラブは復帰を待ち続けるのではないかと漠然と思っていた。
本書にも少し登場する大宮アルディージャの塚本泰史さんの事や、新潟のチームカラーや公式のアナウンスなどから勝手にそうなふうに感じていた。
そして、この本を読むと周囲の人たちも復帰を願っていたのだろうとも感じた。
早川史哉選手はきっと聡明な人なのだろう。
自分自身に出来ること出来ないこと、期待されていること期待に応えられること応えられないこと。
辿り着きたいところ今いるところ。
感情が行き来しながらも一歩ずつ進んできたことが分かる。
元々の資質かと思っていたのだが、案外後天的に身に着けたものかもと思った。
良き指導者に恵まれたのだろうし、アンダー年代からも経験から得たものかもしれない。
そして、この闘病生活で得たものが大きいのだろう。
特に水泳の池江璃花子選手へのコメントは、自分と池江選手だけでなく周囲の人々や同じ病に侵されている人々への配慮を感じる。
本書も感情を揺さぶられる記述は沢山あるのだが、努めて冷静に書き記しているようにも感じる。
敢えて感動物語にならないようにすることで、より真実を伝えようとしているのだろうか。
闘病生活とは関係ないが、2011年U-17ワールドカップのダイジェストを改めて見てみると、早川史哉選手は結構攻撃的なプレーをしている。
そうか、そういえばディフェンスからフォワードまでマルチにこなせるんだったな。
ブラジル戦で決めたゴールみたいなものを、また見てみたいものだ。勝手ながらそう思っている。
まとめ
今回は「そして歩き出す」を紹介してきた。
サッカーファンには既知の物語だろうし、様々なメディアでも報道されてきている。
それでも本書が最も深くこの話を知れるのではないだろうか。
活字が苦手は人にはマンガ版もある。

