はじめに
強いチームは何が違うのだろう。
何故か勝てるチームというものがあり、チームを勝たせることの出来る選手というものがいる。
漠然と感じている強さ、即ち試合を決める力の真髄に触れてみようではないか。
タイトル:「日本サッカーを強くする観戦力」
著者:清水英斗
カテゴリー:技術・戦術
発売日:2018/12/27
どんな本なのか
試合を決める力を紐解いていく本である。
こんな方にオススメ
・フォワードを中心に試合を観戦したい人に。
・フォーメーション論に偏らない視点を得たい人に。
・日本サッカーが強くなることを願う人に。
オススメとマトリクス
おすすめチャート解説

・ゴールを決めるための技術や個人戦術が豊富である。
・フォーメーション論とは違う学びがあるだろう。
・いかにして点を決めるか学びがあるだろう。
読者層マトリクス解説

・年齢層の高い人のほうが、納得しやすい内容が多いと思う。
・ある程度多くの試合を観戦してきたような、ややコアファン向けである。
感想など
「観戦力」とタイトルにあるものの、ここに注目して試合を見ようという本ではない。
日本サッカーが強くなるために、決定力を紐解いてみようという内容である。
まず、強くなるためには勝たなければならない。
勝つということは、ただ得点を取るということだけでなく、試合を決定づける得点が必要である。
いかに試合を決める得点を取るか、そこに特化して解説してくれる。
第一章の習慣に関する記述は、長年サッカーを観てきた人には納得感の強いものであろう。
ボール扱いの上手い日本人とシュートの上手いドイツ人。その通りだと思う。
その違いは、リフティングで遊ぶ日本人とシュートゲームで遊ぶドイツ人の差であると。
PK戦の戦績では、その差が顕著にでている。うんうんそうだよね。わかっているよと。
じゃどうする?が本書ではしっかり示されている。
得点を決めるための技術・個人戦術というのは、なかなか詳しく解説される機会が少ないと思うので、貴重な内容が多い。
少しずつ日本人もシュートが上手くなっていると感じるし、日本人の持ち味を生かしながら決定力を身につけることも出来ると思っている。
ずいぶんと昔からサッカーを見始めた自分は、スペインがワールドカップで優勝出来るなんて思っていなかった。
ある程度強いし、上手いんだけれど、決めきる人がいない。
それでもスペインの持ち味を活かしたまま、ワールドカップトロフィーまで辿り着いた。
いつかは日本も、と願い続けている。
まとめ
今回紹介した「日本サッカーを強くする観戦力」は、よくある観戦本とは志向が異なるものであった。
決定力という視点から、試合を日本サッカーを観戦してみては如何だろうか。